秋元康カルタで性格がバレる。

 

 けろけろです。

 

 3投稿目になる今回は、Twitterで見つけたあるツイートが、面白そうだったのでブログに書こうと思いました。

 

 そのツイートとは、「オタクは秋元康カルタが欲しいんだ」というもの。

 「秋元康カルタ」めっちゃ面白そうです。

 この秋元康カルタ、ルールは簡単です。秋元康先生が作詞した曲から好きな一節を引用し、それをカルタの読み札のように「あ」から並べるというものです。

 3投稿目と言いましたが、過去の2記事とも乃木坂46に関する投稿です。そうです、48グループ、坂道グループの大ファンです。そして、秋元康先生の書く歌詞に魅せられている人間の一人です。この「秋元康カルタ」は多くの人が作ってブログを投稿されていて、この人の「あ」はこの歌詞なんだ!と思うと同時に、一通りみていくと、作成者の人となりが少しだけわかる気がします。48グループや坂道グループが好きな友人の間で作って、見せ合いっこするのはいかがでしょうか??

 

 ではでは!私のカルタを見てください!

 秋元康先生は、神です。

 

‘‘あ行‘‘

「あ」

諦めるなら一人でいいけど 夢を見るならきみと一緒がいい

今、話したい誰かがいる 乃木坂46

 

「い」

一瞬の光が重なって 折々の色が四季をつくる

(二人セゾン 欅坂46

 

「う」

海のその青さ 空まで染みる

ナギイチ NMB48

 

「え」

遠距離ポスター 近くにいるのに 君は切ないほど手が届かない

遠距離ポスター AKB48

 

「お」

おいでシャンプー 振り向いた時 スローモーションで揺れる髪

おいでシャンプー 乃木坂46

 

‘‘か行‘‘

「か」

海岸線をバスは進む 空は高気圧

(ガールズルール 乃木坂46

 

「き」

教室に日が射して 夢の気温が上がった

ポニーテールとシュシュ AKB48

 

「く」

靴の紐直すフリして 愛しさ我慢してた

(抱きしめちゃいけない AKB48

 

「け」

ケーキのキャンドルを一息で吹き消せよ ああ その先の幸せに届くように…

(涙サプライズ AKB48

 

「こ」

心のプラカード 君がみてくれたら 僕の気持ちが分かるのに

心のプラカード AKB48

 

‘‘さ行‘‘

「さ」

最後に今日だけ愚かな愛に付き合って 夕日が隠れるまで

(only Today AKB48

 

「し」

しまっておけない 大声ダイヤモンド

大声ダイヤモンド AKB48

 

「す」

好きにならなきゃ 好きにならなきゃ 何も始まらない

(スキ!スキ!スキップ! HKT48

 

「せ」

全部食べてしまおう 悲しみのReason 口の中広がる 桜の香りたち

(桜、みんなで食べた HKT48

 

「そ」

そもそも恋とは自然淘汰 残ったものが本物よ

(法定速度と優越感 AKB48

 

‘‘た行‘‘ 

「た」

ターコイズのリング 並べたような海

(ロマンティックいか焼き)

 

「ち」

チクタクチクタク ときめきの時計が錆びるまで

(青春時計 NGT48)

 

「つ」

つり革掴まる あなたの右腕 昨日より日に焼けて 太陽近づいた

(メロンジュース HKT48

 

「て」

出遅れた愛しさは 君に追いつけるかな

走れ!Bicycle 乃木坂46

 

「と」

通り抜ける風は 僕に語りかける

もう少ししたら夕立が来る

(世界には愛しかない 欅坂46

 

‘‘な行‘‘

「な」

涙に色があったら 人はもっと優しくなる

(世界には愛しかない 欅坂46

 

「に」

苦いだけのあのコーヒー ちっとも美味しくなかったけど

僕らが未来を語り合うとき ちょっと大人の味がした

 

「ぬ」

濡れたサンダルは乾くけど 口に出した言葉は消えない

(地球が丸いなら 乃木坂46

 

「ね」

ねえ シャキッとして頂戴 私をほんとに好きならば

乃木坂46 シャキイズム)

 

「の」

乃木坂がどこにあるかなんて 僕らはなんにも知らずに来たんだ

(乃木坂の詩 乃木坂46

 

‘‘は行‘‘

「は」

パレオはエメラルド 腰に巻いた夏

パレオはエメラルド SKE48

 

「ひ」

人は誰だって自分に自信がないもの

だから眠って叶わない夢を見る

(私、起きる 乃木坂46

 

「ふ」

Probablyに近い もっと確かなもの

言い訳maybe AKB48

 

「へ」

平凡な日々を今約束しよう

ここにあるのは愛の避雷針

(避雷針 欅坂46

 

「ほ」

頬に落ちた涙は 大人になるためのピリオド

桜の木になろう AKB48

 

‘‘ま行‘‘

「ま」

真っ白なシャツが眩しい オセロは白の勝ち

(トキトキメキメキ 乃木坂46

 

「み」

耳に落ちる涙の雫よ その熱さを僕は忘れない

(耳に落ちる涙 日向坂46)

 

「む」

難しい気持ちは絶対読めないわ

ねえ もっと気楽に ひらがなで恋したい

(ひらがなで恋したい けやき坂46

 

「め」

目にしみても ちゃんと見ろよ

どんなに眩しくても あれが未来なんだ

(未来が目にしみる AKB48

 

「も」

モノズキ1号 君を呼んだら きょとんとした顔して

「好きなのに…」そう言った 嬉しいけど

モノズキ1号 ノースリーブス)

 

‘‘や行‘‘

「や」

やがて咲いて やがて散って

見上げたのは花の砂時計

(So long! AKB48

 

「ゆ」

夢は涙の先 泣き止んだ微笑みの花

(初日 AKB48

 

「よ」

夜よ僕を詩人にするな

STU48 暗闇)

 

‘‘ら行‘‘

「ら」

ラッシュアワーだって

なぜか簡単にその姿見つけられる

快速と動体視力 AKB48

 

「り」

リグレット 思い出はいつでもキレイすぎるから

細雪リグレット AKB48

 

「る」

ルックスがアドバンテージ

いつだって可愛いコが人気投票1位になる

恋するフォーチュンクッキー AKB48

 

「れ」

冷蔵庫以外にしまってある

ミルクなんて見たことない

(ジッパー NMB48

 

「ろ」

ロマンティックいか焼き なんか腹減って食べたくなった

(ロマンティックいか焼き)

 

‘‘わ行‘‘

「わ」

渡り鳥が帰ってきたら 僕はやっと君に言えるんだ

(風を待つ STU48) 

 

以上です!!

 

 まさかの「と」と「な」が2つ続けて、「世界には愛しかない」からのノミネートになりました。この曲はポエトリーリーディングを曲中に取り入れているだけあって、歌詞の一節を切り取るとどこも魅力的な言葉ばかりです。

 

世界には愛しかない

世界には愛しかない

  • provided courtesy of iTunes

 

 この中でも特にお気に入りなのが、「ま」とか「め」とか「あ」もいいですね!

 これ、作ってて思いましたが、他にも「野田洋次郎カルタ」とか「米津玄師カルタ」なんかも作ってみたらとても楽しそうですね。

 私は次はラブライブ!シリーズの曲の作詞をすべて手掛けている「畑亜貴カルタ」に挑戦してみようと思います!!

 

 ここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました。

 

【乃木坂46】「僕のこと、知ってる?」の歌詞考察

けろけろです。

自分の思考の足跡を残すためにブログを書いています。

 

今回は乃木坂46の「僕のこと、知ってる?」という曲の歌詞の解釈に関して自分なりの解釈を書いていこうと思います。

あくまでも個人の解釈ですので、このとらえ方が絶対だ、という考え方を押し付ける訳ではありません!そういうとらえ方もあるよね程度に読んでいただけると幸いです。

 

今回紹介する「僕のこと、知ってる?」は、乃木坂46のドキュメンタリー映画第2弾「いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46」のエンディングテーマに使われた曲です。エンディングということもあり、映画の内容と照らし合わせながら聞くとより歌詞の中身が見えてくると思います。

 

  この映画の主なあらすじとしては、こんな感じです。

 

 結成から7年目を迎えた20189月。

22枚目となるシングルの選抜発表の場で、エース西野七瀬の口から自身の卒業が明かされた。

いつまでも変わらないと信じていた、しかしいつか失ってしまうとわかっていた、戸惑うメンバーたち。

今や自らの予想をはるかに超える人気を獲得し巨大化したアイドルグループ、乃木坂46

そのうねりの中にいる自分は、はたして何者なのだろうか?

エースの卒業をきっかけに自分探しの旅に出る少女たちの心の葛藤と成長をこれまでにない親密な距離感で、物語はつむがれていく。

出展:TOHOシネマズ 公式サイトより

 あらすじにもあるように、この映画の主な視点としては、大人気グループとなった、「乃木坂46」という現象の最中にいるメンバーたちをアイドルとしてではなく、一人の人間としてとらえています。特に、「彼女たちは、何者なのか?これから何者になろうとしているのか?」という視点に重点を置いていると感じました。

 そこでこのエンディング曲「僕のこと、知ってる?」は、ずばり乃木坂メンバーひとりひとりの、「なりたい自分への問いかけ」を歌っている曲だと考えます。無粋ではありますが、言い換えると「私は、私のこと、本当にわかってる?」という曲だと考えます。これを「僕のこと、知ってる?」という目を惹く曲名をつくる秋元康先生のやはり語的感覚は素晴らしいと感じました。

 

 映画の内容を踏まえて見ていきます。

 

【Aメロ】

知らない街のどこかに 一人でたっていた

どうしてここにいるのか 僕にもわからない

いままでのことなんにも 覚えていないんだ

人ごみの中ぽつんと 途方に暮れてたんだ

 

 見ず知らずの街で「僕」は立っています。なぜその街にいるのか、それまではどうしていたのか分からず、途方に暮れています。

 映画のテーマにも重なる部分で、私は何者なんだ、誰なんだという疑問から始まります。

 

【Bメロ】

青い空は澄んでていつもよりもキレイで

なぜだか涙がとまらなくなった

風が吹いたせいなのか 雲はどこへ行ったんだ?

迷子だ(迷子だ) 迷子だ(迷子だ) 記憶喪失

 

 この「雲」とは、西野七瀬をはじめ卒業していったメンバーたちのことだと考えます。新たな行く先、アイドルの先を求めて、自分の人生の新たな決断を下し、卒業していくメンバーたちをなぞらえている「雲」と、現状を維持して乃木坂46というグループにまだ在籍するという判断、言い換えれば、一人の人間というよりは、一人のアイドルという姿勢のままでいる判断を下すメンバーたちをなぞらえている「僕」「雲」が意思を持ち、去っていくことで、そこに残された「僕」に、日差しが降り注ぐことで、より鮮明な形が浮かんできます。

 風が吹いて雲はどこかへと消え、空は澄んでいて美しく、「僕」は涙が止まらなくなります。「僕」は迷子だと感じ、「記憶喪失」に陥っているさえ自覚しています。やがて雲が消え、青空から日光が降り注ぐことによって、迷子である「僕」の存在がより強く形を持つことになり、寂しさや不安がよぎり、涙が止まらなくなっているのです。

 

【サビ】

僕のこと知ってる?(僕のこと知ってる?)

ねえ誰か教えて(ねえ誰か教えて)

何者なんだろう?考えたって自分のことが思い出せない

僕のこと、知ってる?(僕のこと、知ってる?)

手がかりが欲しいんだ(手がかりが欲しいんだ)

ここまで生きた思い出さえ

落としたのか(捨ててしまったのか)

忘れてるのか

ホントの僕は

(今もきっと 今もきっと 今もきっと)

いつかの僕を

探したいんだ (探したいんだ)

 

 

 「僕」は自分が何者なのかを誰かに聞いたり、自分に問いただしたりしています。 そして、ここまで生きた思い出をどこかで落としたり、忘れたりしています。AメロやBメロの流れも汲むと、これは、乃木坂メンバーがどうしてアイドルグループに入ろうと思ったのか、アイドルの先に何を求めていたのか、というのが「ここまで生きた思い出」が表しています。それをどこかに落としてしまっていたり、忘れてしまっていたりしています。「いつかの僕」というのも「ここまで生きた思い出」と同じで、アイドルになぜなったのか、本当の理由を強く持っていた時のことを思い出したいんだ、と歌っているのだと考えます。

 

 【Aメロ】

そばのだれかに聞いても

答えてもらえない

他人のことなど結局 親身になれないのか

 

【Bメロ】

道の先がどこまで そう続いていようと

通行人には関係ないんだ

自分が向かう場所まで辿り着けばいいだけ

勝手だ(勝手だ)勝手だ(勝手だ)

傍観者たち

 

 ここから、「僕」の心情に少しづつ変化が生まれています。ここでは「自分が向かう場所までたどり着けばいいだけ」という新たな視点を手にします。これは、求めている「ほんとの僕」とは他人に聞いて得られるものでは無いということに気づいたという場面です。グループを卒業していったアイドルはたくさんいます。しかし誰一人として同じような道を辿った人間はいません。それぞれの「自分が向かう場所」があり、その場所に到達することこそが、「ほんとの僕」を探すことであり、アイドルとしてどうしたいか、卒業したあとでどうしたいか、という問いの答えは、自分自身で作り出すしかないと悟っています。そしてそこに自分以外の他人は関係ないという意味で「通行人」「傍観者」という言葉を使っています。

 

【サビ】

僕のこと、知らない?(僕のこと、知らない?)

会ったことないかな?(会ったことないかな?)

見かけたことくらいありませんか?

何か隠してるそんな気がする

僕のこと知らない?(僕のこと、知らない?)

足跡を見つけたい(足跡を見つけたい)

誰かに似てるとかでいい

勘違いでも(ただの誤解でも)

思い込みでも...

それでも僕は 迷子のままだ

 

「誰かに似てるとかでいい」「勘違いでも...」と思っていましたが、結局は「迷子のまま」であることからわかるように、やはり、他人に解を求めても無意味だという考えに至ります。

 

【Cメロ】

そう誰も知らない(そう誰も知らない)

世界へ行きたかった(世界へ行きたかった)

顔を晒したって気づかれない

人ごみの中 歩きたかった

自分が誰か どうだっていい

 

 このCメロで、全体の流れが大きな転換を迎えます。ここで注目したいのは、「自分が誰かどうだっていい」の部分です。この曲の中では「自分は何者で、何になりたいのか」を探すことが「ほんとの僕」をみつけることだと考察してきましたが、この、「何者かにならなくてはならない」という考えから解放されるのがこの場面です。自分の生きたいように生き、なりたいようになること、それこそが「ほんとの僕」になることであると考えます。

 

【サビ】

僕のこと知ってる?(僕のこと知ってる?)

ねえ誰か教えて(ねえ誰か教えて)

何者なんだろう?考えたって自分のことが思い出せない

僕のこと、知ってる?(僕のこと、知ってる?)

手がかりが欲しいんだ(手がかりが欲しいんだ)

ここまで生きた思い出さえ

落としたのか(捨ててしまったのか)

忘れてるのか

ホントの僕は

(今もきっと 今もきっと 今もきっと)

いつかの僕を

(探したいんだ 探したいんだ 探したいんだ)

 

 サビの繰り返しです。歌詞は1番と同じですが、「自分が誰かどうだっていい」という視点を手にした「僕」は何もわからないままというよりは一歩前進していて、1番の時より前向きな姿勢になっていると思います。

 

【エンドロール】

街に貼られたポスター

誰かに似てるような...

 

 最後のこの一節がたまらないですね。この曲の続きを予感させてくれます。

 この「誰か」とは、未来の「僕」自身を表していると思います。新たな考え方を手にし、これからどうしたいのか、はっきりとしてきたというビジョンが見えたという場面を街でポスターを見かけるという場面に置き換えていると考えます。

 

 つたない日本語ですが、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。これで少しでもこの曲に対する価値観が広がってくれると嬉しいです!

【乃木坂46】 「設定温度」 歌詞の解釈

日本語について考えることが好きな大学生のけろけろと申します。

 

ブログというツールを思考の足跡として使おうと考え、開設しました。

 

1記事目は、乃木坂46 3rdアルバム「生まれてから初めて見た夢」収録曲の「設定温度」の歌詞における個人的な解釈について述べていきます。

 

Aメロからです。

 

『犬が誰かの影に怯えて唸り声あげるような

窓の外にある室外機が蒸し暑さの加害者』

 

来ました、乃木坂46の得意技、名付けて"客観的目線Aメロ" です。この情景描写的歌詞から季節は夏で外は蒸し暑く、室内ではエアコンを稼働させてその排気熱を室外機で外に逃がしているのだと、最初の一小節で理解できました。

 

『君ってどうして汗をかかないんだろう?

平気な顔して部屋の隅で夏を無視してる』

 

"君"が登場してきました。そしてこのワードがいいですね、"夏を無視してる"   秋元康の全く難しい言葉を使わずに世界を上手く表現することが出来る能力値の高さには脱帽です。このワード一つで彼女のなんとも浮世離れしていて、どんな時も涼しい顔で掴み所ないような雰囲気を読み取れます。秋元康ベストワンフレーズランキングがあればこの"夏を無視してる"は上位にくい込んでくるでしょう。

ここで間奏が入ります。AメロとBメロを歌い、間奏を入れてもう一度AメロとBメロを歌うという乃木坂では珍しいパターンです。

 

『音を消した古いテレビジョンは

何も伝えることがない』

 

これは君と僕の部屋の中での様子でしょう。同じ部屋の中に居るのに、テレビも付けずに君は部屋の隅に居るという状態です。おや?と感じた人もいるでしょう。彼らには微妙な距離があります。

 

『僕だけどうしてこんな苛立つのか

今も君のことを愛してても…』

 

あー"僕"が苛立っちゃってますね、主人公である"僕"が"どうしてこんなに苛立つのか"と歌われているのかがここからのサビへの展開で判明することになります。

 

『このエアコンの設定温度

君と僕はきっとすれ違っているんだ

少し下げれば涼しくなると分かってはいても

君が寒がってしまう』

 

はい、なんで苛立っていたかというとエアコンの温度が高かったからなんですよ。暑いとイラついちゃいますよね、分かる。でも"僕"はそれを決して言葉にはしません。"少し下げれば涼しくなると分かって"はいるんです。当たり前です。でもをそれをしてしまうと"君が寒がってしまう"ということも分かっているから。良いですね。目には見えないけど、そこに確かに存在する"君"への想いや思いやりが浮き上がってきます。

 

『そんな気遣いは無駄なことらしい

僕のTシャツは汗でびしょ濡れだ夏のせいじゃない』

 

言葉にはしないが僕が確かに形にしている"君"への想いに、気づいていないと思っているのか、気づかないふりをされていると思っているのか、"僕"は"そんな気遣いは無駄"だと思っています。"君"のことを想ってエアコンの温度をさげない、そのおかげでシャツが汗まみれになります。決して暑い夏のせいではない、と。

ここまでが1番です。

この曲の展開の仕方は独特で、1番の後に同じメロディーで2番を歌うという展開ではなく、1番を歌ったのち、Cメロへと向かい、落ちサビを迎えるというような展開を見せます。1番のあとの間奏が最高です。このギター、色んなことに悩みながら、夏の夕暮れ時にこのメロディーを聴いたらホロホロと涙が出てきそうです。

 

『一瞬だけの安い打ち上げ花火

ただの悪ふざけのようだ』

 

すみません、この歌詞、全く解釈が広がりません。まじです。何故ここで打ち上げ花火のことが歌われているのか、何が悪ふざけなのか、3日くらい考えていましたがどうしてもこの一節だけは何になぞらえているのか全くピンと来ませんでした。"君"が"僕"のことをあまり好きではないという解釈を展開するなら、ここはもう少し考えようがありました。 

 

『君ってどうして早く眠れるのか

いつも僕がずっと寝顔を見てる』

 

また来ましたね、暑さをものともせず夏を無視する君。"僕"は"ずっと寝顔を見て"います。"君"は"僕"のこの想いに気づいてくれているだろうかと、願いながら。この温度より下げてしまうと、風邪を引いてしまうだろうから。

次の一節も秀逸です。

 

『この恋愛の設定温度君と僕はもっと言い合った方がいい人を愛せば優しくなって限界以上に我慢してしまうだろう』

 

"もっと言い合った方がいい"とはお互いがエアコンの温度に気を遣いすぎることを指しています。誰でも経験のあることだと思います。想いを寄せている人に、「ここはこうして欲しい」と感じても、ぐっと我慢をして、飲み込んでしまうことが。一緒に住んでるくらいなのに付き合いたてみたいです。

 

『そんな暑がりとそんな寒がりが一緒に住むから愛と呼べるんだ』

 

この曲を総括する一節が来ました。これを"愛"と捉えると"無駄"な"気遣い"と歌っていた先程の歌詞の意味合いが変わってきそうです。そこに愛が存在しているならば、二人はもう以心伝心というわけです、"気遣い"が介在する余地もない程に。ここで歌詞の転調が訪れたような気がします。急にこの二人、熟年夫婦のような風格が漂い始めました。

 

『そんな気遣いは無駄なことらしい僕のTシャツは汗でびしょ濡れだ秋はまだ遠い』

 

僕達二人の愛は冷めることなく、この夏の暑さようにまだ続いていく。と最後に歌い上げるわけです。

 


この曲、"僕"の愛に"君"は全く気づいておらず、「温度差」がある歌詞として捉えることも不可能では無かったですが、リリース時の乃木坂全メンバーで歌っていたことや、このメロディに乗せてネガティブなこと歌ってて欲しくなかった(私情)ので、前向きな歌詞として捉えました。

 


また、"秋はまだ遠い"とは、乃木坂の勢いが衰えさせることないように、まだまだ進んでいこうという決心ともとれると思います。

 

ここまで読んでくださった方、拙い日本語かもしれないですが、本当にありがとうございます。